転職を視野に入れ始めた理由やきっかけを明確にしよう
転職先企業を選ぶ前に、転職を考えた理由やきっかけを整理する必要があります。その理由やきっかけが、そのまま企業を選ぶ際の基準となるからです。では、具体的にどのような点に着目し、転職を考えた理由やきっかけを明確化すればよいのでしょうか。その方法や考え方などを解説します。
#転職を考えた出来事を洗い出す
多くの人は、何かの出来事をきっかけに転職を視野に入れ始めるのではないでしょうか。現在勤める企業の入社前のイメージと入社後の実態にギャップがあったケースも考えられるでしょう。社内での人間関係に何か問題が生じ、転職を考え始める人もいるはずです。やりたいことをやらせてもらえない、自分を否定されたなど、思い通りに働くことができないから転職を視野に入れるケースも考えられます。慕っていた先輩や上司が辞めたので、自分もこの会社にとどまる理由がないと転職に意識を向けた人もいるでしょう。このように、転職を検討するきっかけとなった出来事を今一度洗い出す作業が必要です。
転職を考えるきっかけとなった出来事が必ずしもネガティブなものとは限りません。自身が携わっていた大きなプロジェクトが終了し、次のステップへと進むタイミングに適しているからと転職を考えるゲームプランナーもいるでしょう。あるいは、他の企業が魅力的なタイトルの開発や企画を進めていることを知り、それに携わりたいと転職を考えるケースもあるのではないでしょうか。いずれにしても、これら出来事は転職の大きな動機となります。転職したいという気持ちが本心かどうかを確信するためにも、転職を検討するに至った根本的な原因である出来事を洗い出す作業が欠かせないのです。
#現在の職場に対する不満を確認する
もし、現在の職場に対して何かしらの不満があるのであれば、それらも確認しておきましょう。上司の態度、任される業務内容、給与、その他の待遇、職場環境、ゲーム業界でのポジションなど、現在勤める企業に対する不満を抱きながら働いている人は多いはずです。プライベートに悪影響を及ぼす働き方を強いられている人も、転職を視野に入れ始めるのではないでしょうか。具体的な出来事というよりも、慢性的な不満が募っているケースは少なくないでしょう。気持ちの整理にも繋がるため、現在の職場に対する不満や改善してもらいたいことをできる限り洗い出しておくことが重要です。
ネガティブな感情は転職への意志を強くすることがあるので、あくまでも冷静に考えることが求められます。また、それら不満を勢いのままに同僚や上司などに直接伝えることは避けましょう。転職を決意した際に、円満退職とならない可能性が出てきてしまうためです。紙などに書き出し、本当に心から不満に思うのか、転職の理由とするほど重要な要素なのかを冷静に考えるところまで行うことが求められます。
#キャリアプランを整理する
転職は、自身のキャリアプランによい影響を与えなければ意味がありません。現在の職場から逃げるように転職しても、ゲームプランナーとしてよい転職は実現しないでしょう。キャリアプランを一度整理してみてください。転職のタイミングは本当に今なのか、転職は今後のゲームプランナーとしての自分によい影響を及ぼすのかなどを冷静に考えることができるはずです。これらが整理できれば、転職すべきか否かの判断にも迷いがなくなります。転職の動機も明確になるため、正しい転職活動とキャリアプランにマッチした応募先企業の選定が行えるようになるでしょう。
#仕事に求めるものの優先順位を明確にする
現在の職場に不満を持っているにしても、よりよいキャリアプランを目指しているにしても、仕事に求めるものの優先順位が明確でなければ転職を成功させることは難しいでしょう。感情のままに、あるいは理想だけを抱いて転職活動を進めても失敗してしまうのではないでしょうか。自分自身が仕事に対して求めているものを整理・ピックアップし、複数ある場合は、それぞれに優先順位をつけてみてください。最も優先すべきものは、そのまま転職先企業へと求めるものとなります。企業選定にも活用できるため、自分の心やキャリアプランなどと向き合いながら優先順位を明確化していきましょう。
#自分の市場価値を正確に把握する
望んだ転職を完璧にこなせるほどゲーム業界は優しくはありません。ゲームプランナーであってもキャリアや役職、実績や経験などはさまざまです。実績や経験などによって市場価値も変わってくるでしょう。市場価値の低い人は、それだけで選べる企業の数が減ってしまいます。転職を検討し始めたら、自分の市場価値がどれほどのものか正確に把握することも求められるのです。現在勤めている企業から受けている評価よりも市場価値が高いと判断できれば、転職を前向きに検討する価値が出てくるでしょう。「転職した方がよいのではないか」という少しあいまいな思いも「転職すべきだ」という強い確信へと変わるのではないでしょうか。自分自身を正当に評価してくれる企業を選びやすくもなるはずです。
#転職しなければ解決できないことかを考える
転職を考えた出来事や現在の職場に対する不満などを洗い出し、キャリアプランを整理したうえで、仕事に求めるものの優先順位を明確にした結果、転職する必要があるのか否かを改めて判断してみましょう。場合によっては、転職せずとも解決できるケースもあるのではないでしょうか。例えば、待遇に不満があるのであれば、上司や人事部に直接交渉することで改善するケースもあります。仕事に求めるものの中で優先順位が高いものは、現在の職場でも実は十分に享受できているケースもあるでしょう。
転職したいという思いが一時的な感情であることも少なくありません。勢いで転職してしまうと失敗する可能性も高まるため、本当に転職しなければ問題は解決せず不満も解消されないのか、今一度考えることが求められます。こうした冷静な思考や判断は、いざ転職を決意した際でも企業選びなどによい影響を与えるはずです。
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ゲームプランナーが転職先を選ぶ際にチェックすべきポイント
転職先企業を選ぶ際にチェックしたいポイントを紹介します。非常に多くのチェックすべきポイントがありますが、自分が最も優先したい事項を入念にリサーチすることが企業の選び方の基本です。自分の中の軸を定めたうえで、転職先企業の選定を行いましょう。
#企業規模
大手企業であれば必ずしもよい待遇が受けられるわけではないものの、大手企業は業界でよいポジションにいる可能性が高く、将来性も見込むことができるでしょう。また、有名なタイトルや大きなプロジェクトにゲームプランナーとして関われるチャンスも、企業の規模が大きくなればなるほど広がります。実績やスキルを積み上げるのにも適した転職先となるのではないでしょうか。
#業務内容
任される業務内容は非常に重要です。ゲームプランナーとして転職したにもかかわらず、ほぼ補助的な、あるいは雑用的な業務しか担わせてもらえないのであれば転職した意味がありません。募集要項をチェックし、どのような役職で、どのような業務を担う人材を募集しているのかの確認を怠らないようにしましょう。
#社風や職場環境
社風や職場環境は働きやすさと直結します。ただし、求める社風や職場環境は人それぞれのため、自分に合った企業を選定することが重要です。実力主義の企業であれば、頑張り次第で昇給・昇級を勝ち取れるでしょう。年功序列の企業であれば、途中入社の転職組には厳しい環境となる可能性もあります。アットホームなのか、それとも体育会系の職場なのかもチェックポイントとなるのではないでしょうか。
#給与や賞与
給与や賞与は、転職希望者であれば誰もが気にするところでしょう。求人をよくチェックしたうえで面接などでも確認をし、満足・納得のいく給与や賞与を受けられる企業を選ぶ必要があります。また、給与や賞与につながる評価制度の確認も必須です。これも人により求めるものは異なりますが、ゲームプランナーとして成長したいのであれば、実力によって給与額が変わる評価制度を導入している企業を選ぶとよいでしょう。
#福利厚生
給与以外の待遇のチェックも欠かせません。ゲームプランナーは激務となることも多い職種です。残業手当や深夜手当、休日出勤手当などがどの程度出るのか確認しておきましょう。それらに加えて、通勤手当や出張手当、住宅手当など会社独自の手当が充実していると、安心して転職できるのではないでしょうか。有給休暇や育児・介護休暇などはもちろんのこと、会社独自に設けているリフレッシュ休暇や慶弔休暇などの有無も確認しておくべきポイントです。福利厚生の充実は、企業が従業員に対してどのような思いを抱いているのかのバロメーターとなりえます。給与や賞与以上に重要と考える人もいるため、ストレスなく働きたい人はしっかりとチェックしておきましょう。
#ゲームタイトル
ゲームプランナーであれば、転職先企業がどのようなタイトルのゲームを企画・開発しているのかは重要視すべき要素となるでしょう。実際に携わったタイトルは、そのまま自分の実績となります。規模や知名度を重視する人もいれば、やりがいを重視する人もいるはずです。自分が心から関わりたいと思えるゲームタイトルがあるか、あるいはそうしたタイトルを開発しそうな企業であるかは必ずチェックしておきましょう。
応募前に企業調査を徹底しよう
自分の中で転職の動機や理由などを整理することで転職の失敗の可能性を大幅に減らすことができます。そして、理由の整理に加えてそのためには入念な企業調査も欠かせません。求人や募集要項のみではわからないこともあるため、気になる企業があったら応募前に徹底的にリサーチしておきましょう。企業のホームページで詳細をチェックし、求人情報と齟齬などがないかや企業の取り組みなどの確認もしておきます。あわせて、企業の口コミなども確認してください。
口コミについては企業で実際に働いていた人の評価や口コミをまとめたサイトもあります。そのようなサイトで応募を検討している企業を検索しヒットしたら、元社員などからの評価を確認したうえで、実際に応募するに値する企業かどうかを判断することをおすすめします。事前の企業調査は面倒な非常に作業に思えるでしょう。しかし、この作業が転職の失敗を防いでくれます。第三者の意見となる口コミや評価などの情報も集めながら、心から働きたいと思えるような企業を選定し応募することを意識しつつ転職活動を進めていかなければいけません。

ゲームプランナーの転職には自己分析と企業調査が必要不可欠
転職を検討したきっかけを探る作業は、いわば自己分析です。転職先の選定のために情報を集める行為は企業調査となります。自己分析と企業調査を徹底するからこそ、転職活動は実を結ぶのです。ゲームプランナーとしてキャリアと技術を確実に積み上げるためには、転職の失敗は防ぎたいところでしょう。勢いや感情に任せた転職ではなく、自分自身と企業を丁寧に分析・調査し、後悔しない転職を目指してください。